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ハイ・アングル(2022年9月1日号掲載)

▼「交付金の無駄遣い」と批判の的になった石川県能登町のモニュメント“イカキング”。約6億円の経済効果を生み出したとする結果が公表されると、是非を巡る議論がヒートアップ。一過性の話題で終わることなく、コロナ禍で苦境に立たされる人々の救済につなげられるか

▼日本フォーム印刷工業連合会主催の講演会はこれまでに「渋滞学」「心理的安全性」をテーマに行われてきた。それぞれ切り口は異なるものの、共通して“無駄”の重要性を強調。いわく「期間・立場・目的によって無駄の定義は変わる」「余裕のない状況は作業ミスの誘発や収益性の低下につながる」とのこと。印刷機のキャパシティーに空きがあること、無駄に思える業務の数々をどのように捉えるか
▼マリナーズの球団殿堂入りを果たしたイチロー氏は以前、高校生たちへのコーチング後のインタビューで、限られた時間の中で合理的に練習を進めようとすることを仕方がないとしながらも「無駄なことから学ぶことは多い。無駄なことはできるだけやったほうがいい、じゃないと合理的になれない」と語った。新しい発見や効率化へ至るには、遠回りこそが最短の道
▼日々の業務に追われながらも、高付加価値な製品提案や新規顧客の開拓に向けてチャレンジする印刷会社の取り組みを、これまで紙面で紹介してきた。人によっては無駄と断じる取り組みも、先行き不透明な時代だからこそ、いつ・どこで芽を出すか分からない
▼ダイオウホウズキイカは巨大な目玉を持っているが、深海で多くの光を集めるのには役に立たず、近くのものはほとんど見えないことが分かり、無駄に大きなサイズだとみなされてきた。しかし、実は極度の遠視で、遠方の光をキャッチして危機回避に有用な機能を備えていることが研究によって明らかとなった。無駄との付き合い方やいかに。
(2022年9月1日号掲載)
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