水曜日, 11月 27, 2024
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ハイ・アングル(2022年6月1日号掲載)

▼全日本シール印刷協同組合連合会に加盟する9協組の総会が、実地開催で“戻って”きた。2020年からは、やむなく書面決議やオンライン開催を強いられてきたが、感染対策を講じながら懇親会まで行えた協組は多い。これまでの立食形式から円卓に変更したり、理事長あいさつ・来賓祝辞・乾杯発声と登壇者が入れ替わるたびにスタンドマイクを念入りに消毒したりする献身さが印象に残る。コロナ禍前の元の姿へ戻るにはまだ時間がかかるか

▼総会での再会に目元からでも喜びを隠せないでいたころ、政府はマスク着用についての見解を公表した。屋外で2m以上の距離を確保できなくても、会話がほとんどなければマスクは必要なしという。マスク生活が定着するまで違和感があったが、今となっては豊富な色・柄から選べるほか、装飾シールで個性を発揮するなど、コーディネートの一部として認識する人も。外したマスクを戻すかどうかは生活者次第か
▼近年、大手ゲームセンター各社は“ガチャガチャ”の呼称でおなじみの、カプセル玩具専門店へ参入。少子化などの影響により落ち込む消費を“大人買い”需要の高いカプセル玩具で取り戻す。30代女性はお気に入りキャラクターの台を見つけると、全種類をコンプリートするまで後戻りできないという。商品の入れ替わりが激しいカプセル玩具の中には、日本酒ラベルをミニチュアで再現するほか、付属のシールを貼って完成する電柱や菓子パッケージなど多彩だ
▼東京都ラベル印刷協同組合青年部が来年3月いっぱいでの休部を発表した。卒部者は「ラベル以外の他団体との交流も知識を得、糧となった」と活動を振り返る。マスクやカプセル玩具のように、異業種間でも需要開拓のヒントはある。時を経て、次世代の青年印刷人が新たなラベルと共に「ただいま」と戻る日を心待ちにしたい。
(2022年6月1日号掲載)
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