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ハイ・アングル(2024年4月1日号掲載)

▼「4月の天気はコロコロ変わる」とはドイツの慣用句。「drupa」の見どころを世界各国のメディア向けに紹介するプレビューイベント「pre-drupa」が実施された3月末時点で、快晴と降雨が目まぐるしく入れ替わる空模様だった。暮らし慣れているはずの地元民でも、突然の強雨に雨宿りする姿も

▼プレビューイベントの会場では消費量・金額からみたラベル先進国の日本、欧州、北米以外の地域からも印刷専門紙の記者が参集。各国の市況について情報交換が行われた。関心の的となったのは、持続可能性に関するトピック。南米の記者いわく、同地域でもメガブランドが“サスティナブル“なイメージを押し出したラインアップを展開し、若年層を中心に店頭で商品を選ぶ軸が「サスティナブルであるかどうか」という意識が広まりつつあるという

▼持続可能な食品として台頭する大豆などを原料とした「代替肉」。欧州の飲食店でも広くメニューに記載されているようだが、南米からの記者は「それだけは許容できない。本物の肉ではない」とNOを唱え、牛肉を愛好する国民性がうかがえた。持続可能な世界は一律のモデルケースではなく、各国の習慣や文化に根差した最適解が必須。印刷機一つとっても、海外市場ではフレキソ印刷機が主流なのに対し日本では凸版方式、特に都市部ではコンパクトモデルが重宝されている。ユニークで確かな技術・製品に基づく、日本流の最適解とは

▼pre-drupaのプレゼンでは成長産業としてラベル・パッケージ関連の提案も目立ち、特にアジア市場への期待感が語られた。人口世界一となったインドをはじめ、東南アジアなどのラベル需要を満たすのは、いずれの国の製品か。グローバル全体で雲行きが読めない状況ではあるが、日本の技術力を以て、率先しラベル業界の雨間を照らしたい。

(2024年4月1日号掲載)

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