(一社)ユニバーサルコミュニケーションデザイン協会(UCDA・在間稔允理事長)は2022年10月、中央区京橋のAP東京八重洲で「UCDAアワード2022」の総合賞結果報告会を開催した。
13回目となる今回のテーマは「ユニバーサルコミュニケーションデザインは人との関係を耕すこと。」と定め、応募区分を新たに▽紙▽紙(パッケージ)▽デジタル▽コミュニケーション、と4カテゴリーに変更。事務局によると、エントリー件数は「前年の2倍以上」だったという。
在間理事長の開会のあいさつに次いで、各賞の発表と授賞式を挙行。従来の実行委員会表彰を刷新し今年度新設された「総合賞(企業表彰)」は、全エントリー企業を対象に1年間のUCD活動を実績など6項目で評価したもの。最上位のゴールドを㈱三井住友銀行が受賞したほか、シルバー、ブロンズ合わせて6社を選出した。
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表彰では、専門家と生活者の評価が総合的に高い企業・団体に贈られる「UCDAアワード2022」をはじめ、生活者の評価が高い「アナザーボイス賞」、専門家の評価が高い「情報のわかりやすさ賞」のほかに、独自の視点や特徴的な評価結果を持つ企業・団体に贈られる「特別賞」などに区分。応募区分のうち、主に包装の表示を評価する紙(パッケージ)に、今回3点が入賞した。
アナザーボイス賞には、小林製薬㈱の「女性保健薬命の母A」を選出した。選考の理由について▽評価法「DC9」に基づく問題指摘数が少ない▽専門家の加点評価が非常に高い▽生活者の中でも高齢者からの評価が極めて高い、などを指摘。講評として主催者は「片手に収まる小さなパッケージに重要な情報を簡潔に表示している。特に注意情報は赤字や囲みで表記し、直感的に見つけやすいうえ、上部に錠剤の個数だけでなく、錠剤の原寸大や21日分入りであることを記載し、服用する側への配慮が随所にみられる」とした。
また情報の分かりやすさ賞には日本生活協同組合連合会の「CO・OP7品目を使わないパンケーキミックス粉300g(150g×2袋)」が、また特別賞には㈱ロッテの「チョコパイ」がそれぞれ選出された。
〈写真〉紙(パッケージ)で特別賞に輝いたロッテ「チョコパイ」
〈写真〉「アナザーボイス賞」を受賞した小林製薬「命の母A」。小さな包装内に赤字や囲みで重要情報を簡潔に表示する
(2022年11月15日号掲載)