水曜日, 12月 4, 2024
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軟包装と紙器で19年需要に差異 20年はコロナ禍で波乱も(日本のラベル市場2020より/下)

「日本のラベル市場2020」では、軟包装や紙器の市場動向も調査。19年の軟包装市場は金額ベースで同0.4%増、紙器市場は同1.3%減だった。

環境負荷軽減の観点から、脱プラスチック・脱フィルムのニーズが高まりを見せており、それに付随して簡易包装化が進み、軟包装は需要が伸長。しかし紙器は、プラスチック容器の需要減少に伴い、前年の数値を割り込む結果になった。 ブランドオーナーによる脱フィルムの動きは、ラベル市場にも波及しつつある。 昨秋には、トイレタリー大手によるフィルム系POPラベルの全廃が発表されるなど、順調に出荷量を伸ばしてきたフィルム系ラベルの需要に対する影響もあり得る。 このような動向を見据え、粘着紙メーカーやラベル印刷会社の中には、紙系POPラベルや植物由来の原料を使用したフィルム系ラベルの開発・製造を推進するなど、新たな潮流も現れている。

20年は、一段と厳しい見方が強まっている。 中国で発生した新型コロナウイルス感染症が世界でまん延。欧州や米国では都市封鎖などの強硬策を行使することで感染抑止に努めたため、それに付随して経済活動が著しく停滞している。 日本国内も、今夏に開催予定だった東京オリンピック・パラリンピックの延期が決定され、観光産業が大打撃を受けているほか、グローバルサプライチェーン化が進む工業分野も新年度以降の生産回復に支障をきたす可能性がある。

ただし、物流・流通の維持ならびに食品や日用品の購買量は前年以上に伸びており、これらの分野で高い需要比率を占めるラベル市場への影響が限定的にとどまっている。 引き続き、ウイルス感染の抑止に向けた日本ならびに各国政府の対策を注視する必要がある。

掲載データの詳細と分析は、ラベル新聞社発刊の「日本のラベル市場2020」に掲載されている。 ※WEBショップ(ご購入申し込み)はこちら
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