リコーはこのほど、同社製プロダクションプリンタで合成紙の粘着シートへの印刷に対応したと発表。対象となる機種は「RICOH Pro C5200S」「同C7200S」「同C9200」の3機種となっている。
同社は昨年5月、プロダクションプリンタ「RICOH Pro C9110/C9100」などで合成紙への印刷に対応したことを発表し、オンデマンド印刷の活用シーンを拡大した。今回の粘着シートへの対応によって、耐候性・耐水性が求められる選挙ポスターや酒類ラベルといった用途でさらなる需要を見込む。
従来、粘着シートは「粘着剤の溶け出し」「表面基材と剥離紙が異素材であることから生じる搬送不良」などの要因でプロダクションプリンタには不向きとされていた。そこで、同社は熱や静電気などの影響、搬送速度といった諸条件を検証し、合成紙の粘着シートへの印刷に最適なパラメーターを検出。基材ごとに適したマシンの設定を記録する「統合用紙設定システム(IMSS)」によってデータを共有し、常に一定の品質で出力することに成功した。
リコージャパンの新規事業本部クリエイティブグループ、早川真一郎リーダーは「合成紙対応の発表後間もなく『粘着シートへの印刷は可能か』といったお声を多くいただき、検証を進めた。実際の印刷に際しては、IMSSによってマシンのパラメーターを設定する必要がある。対応する合成紙のシリーズについてなど、お問い合わせいただければ」と話す。
リコーのプロダクションプリンタは印刷会社をはじめ、極小ロットからのラベル製造を求めるブランドオーナーにも多数導入されており「今後もお客さまのニーズに応える提案を行っていく」(早川リーダー)としている。
問い合わせは、リコーお客さま相談室(TEL0120-001-331)まで。
(2019年3月15日号掲載)