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ハイ・アングル(2025年11月15日号掲載)

▼富士の裾野に位置する御殿場のリコー環境事業開発センターを訪れた。同センターは「顧客の環境保全と利益創出への貢献」を目的に、環境関連事業の創出拠点として展開。特に複写機のリユース・リサイクル事業は、循環経済の典型だ。回収された経年の複写機は故障や劣化の箇所が細かくチェックされ、部品交換や洗浄などの工程を経て製品出荷。劣化部品は資源化され、再生部品として使用する。注視すべきは同センターで再生した複写機が古物でなく「製品」として販売し、利益を創出している点

▼ラベル市場では使用済み剥離紙の再利用・再資源化に対する取り組みが着実に前進。表面基材も再生樹脂や生物由来樹脂の配合、森林認証紙の使用など環境配慮型が開発されている。難しいのは「利益創出」。剥離紙の循環は参画企業の〝手弁当〟で実現してきた経緯がある。また環境配慮型製品に関して、ラベル印刷会社から「顧客の低価格要求が厳しく、利益につながらない」との声が。ラベル市場の循環経済実現には、業界外へ情報発信を行い理解を得ることが肝要

▼多様化が進むラベル製造機器は、メーカーが循環経済への対応に苦心する。ユーザー企業の作業負担軽減や生産性向上に応え、機器の高機能化を追求した結果、構造が複雑化。不具合発生の際、修理期間が長期化に。部品も特殊なものが増え、交換には高コスト化が避けられない。加えてメーカーは人手不足の課題に直面。ユーザー訪問などの対応に苦慮する場面も

▼1つの提案としてメーカー横断型の「規格化」がある。例えば部品・部材などを同寸法化、共有化することで低コスト・欠品防止を実現。メンテナンスも外注依頼がしやすくなり、人手不足対策につながる。さらに規格化の先には「部品・部材のリサイクル」が。利益を創出するラベル製造機器の循環経済は夢でないと信じる。

(2025年11月15日号掲載)

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