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リョービMHIとミノグループ、スクリーンとオフセットの長所持つ技術開発 高耐久・高品位印刷を実現

リョービMHIグラフィックテクノロジー㈱(広島県府中市鵜飼町、一政譲社長、☎0847・40・1600)はこのほど、㈱ミノグループ(岐阜県郡上市美並町上田、永瀬真一社長、☎0575・79・2111)と共同で、水なしLEDーUVオフセット枚葉機による成型用フィルム印刷の技術を確立した。オフの持つ高品位やデザイン性の高さと、スクリーンの高耐久性や隠ぺい性といった双方のメリットを兼ねているのが特徴。自動車の内装材や家電の部品などインモールド成型による製品をはじめ、三次元への特殊な印刷が求められるパッケージなど、幅広い分野での需要が期待される。

自動車の内装材や家電の部品などは、プラスチック樹脂を成型したのち、表面に木目やメタリック調などの加飾加工を施す際に、スクリーン印刷方式が採用される。

同方式はインキの皮膜が厚いため、耐候性や耐久性に優れるほか、高い隠ぺい性を実現するといったメリットがあるものの、デザイン性に優れた印刷には限界があった。

一方、オフセット方式は高品位な印刷が可能であり、スクリーンと比較して大量生産にも対応できるが、インキの膜厚が薄く耐久性に劣るといった課題があった。

このような背景から、インモールド成型の関連分野においては、加飾性に優れた耐久性の高い印刷方式に対するニーズが挙がっていた。

これを受け、UVオフ枚葉機で実績のあるリョービMHIと、スクリーン印刷に関連する資機材を取り扱うミノグループが協力し、2006年から、新技術の開発に着手。15年4月の正式発表へと至った。

新技術の開発に際し、リョービMHIは専用のLED︱UVオフ枚葉機「SAT SYSTEM」を、ミノグループは成型特性を持つ専用の水なしオフセットインキをそれぞれ開発。最大印刷面積は900×615㍉で、1時間当たり500〜8000枚の印刷を可能にする。

技術内容としては、「デコレーションフィルム」と称されるPETなどといった透明フィルムの裏側にSAT SYSTEMで専用インキを鏡面印刷し、さらに隠ぺい性を高めるため、白やグレーなどのインキを重ねて印刷。その後、従来方式のようにフィルムを成型して、裏側から樹脂を流し込み、インモールド成型する。新技術の確立により、大量生産で高品位なインモールド成型への装飾が可能となった。

 

(2015年5月1日号掲載)

 

 

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