アビッド・フレックス㈱(東京都中央区銀座、三島一剛社長、☎03・5524・7744)はこのほど、DTP・製版効率化用システムのバージョンアップ版「パック・シャープver6・5」とパッケージ向けレイアウトソフト「PHOENIX(フェニックス)」を発売した。
パック・シャープは製版データの作成時に、検版や分版、掛け合わせなど、煩雑になりやすい作業を自動化するソフト(Adobe Illustratorプラグイン)。システムは異なる機能を持つ九つの標準モジュールと四つのオプションモジュールをパッケージングし構成されており、必要なモジュールを選んで導入することもできる。
検版モジュール「アイシャープ」は文字のズレや修正点が赤で示されるため、直し忘れや直し間違いなどの抽出に役立つ。ズームアップは10万倍まで可能であるため、文字の細かな違いなども正しく見比べられる。
「インクシャープ」は特色の掛け合わせと版の整理で力を発揮する。すべての特色をCMYKの掛け合わせに変換可能で、CMYKと特色、または特色同士の掛け合わせにも対応。どの版でどのインキを使用したかの確認が行えるため、版の二重作成も防止する。
「インスペクトシャープ」は、インクや画像、線、フォント、白オーバー、スミ抜きなどを設定したNG条件でチェックできる。条件の設定は印刷機別に記憶することが可能で、印刷機の基準に満たない場合は指摘が表示され、その場で修正できる。
「ツールシャープ」は、オブジェクトの移動ミス発見やグラデーション編集の簡略化、ノイズ効果の付加など作業上便利な機能を収録している。
このほか、特定のオブジェクトを検索できる「サーチシャープ」や、高度なトラッピングと白版の作成などが可能な「トラップシャープ」、埋め込み画像を抽出する「リンクシャープ」、面付けを自動で行える「ネストシャープ」などさまざまなモジュールを用意している。
一方、PHOENIXは、面付けと印刷機のスケジューリング、見積りを自動で行えるソフト。印刷機に関するデータをあらかじめ設定しておけば、印刷用データを読み込むだけで最適な印刷機を選定し、スケジューリング、面付け、刃型の型取りなどを自動化できる。
また、面付けの違いによる見積金額も表示可能だ。これらにより、パッケージ向けのプリプレス作業を大幅に簡略化できる。国内総代理店は富士フイルムグローバルグラフィックシステムズ㈱。
(2015年4月15日号掲載)