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トライテック、IJ方式の試験機発表 EBインク搭載し用途開拓へ

 産業用インクジェット(IJ)装置の開発・製造・販売を行う㈱トライテック(新潟県柏崎市軽井川、高橋一義社長、☎0257-24-7113)は、EB(電子線)インクを搭載したIJ方式の印刷試験機「OnePass JET EB」をリリース。印刷条件などの設定を変更することで、多彩なシミュレーションに対応できる機種となっている。

 
 同機はCMYKに白インクを搭載した5色機のシングルパス方式で、解像度は600dpi。印刷幅は210mm、印刷速度は600dpiでは毎分75m、解像度の調整によって最大で毎分100mとなっている。電子線照射で硬化・乾燥するEBインクに対応しており、紙をはじめ、OPPやPETなどフィルム基材への印刷適性を示す。現在のEB部の照射幅は450mmだが、650mm幅の仕様も開発中。軟包装や紙器といった産業印刷分野のテスト用途で活用を見込む。
 
 同社は「EBインクは開始剤レスで硬化が可能で、マイグレーションや臭気に関する問題がない。基材に対して高い密着性を発揮し、高速印刷に適している」とし、さまざまな分野でEBインクによる印刷の活用シーン拡大を支援する。EBインクはUVインクと比較して硬化に必要なエネルギー量も少なくて済むため、印刷時のコスト削減と環境負荷軽減の観点からも注目されている。
 
〈写真〉EBインクを搭載したIJ方式の印刷試験機「OnePass JET EB」は軟包装や紙器などの検証用途で採用を見込む
 
(2021年9月1日号掲載)

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