サントリー食品インターナショナルは、トーヨーケム㈱(東京都中央区京橋、町田敏則社長、☎03-3272-5743)とともに、飲料用PETボトル向けラップラウンドラベルの剥がしやすさを向上した接着剤(のり)を開発した。
新開発の接着剤は、従来品と同等の接着強度を維持しつつ、剥離性を大幅に向上。使用済みPETボトルの廃棄段階でラベルを剥がした際、ボトル表面に接着剤がほとんど残留しないといった特徴を有する。
サントリーグループではこれまで、Reduce(使う量を減らす)・Recycle(再資源化して使う)・Bio(植物由来の資源を使う)の「2R+B」を容器包装の開発方針に掲げ、容器素材の軽量化や薄肉化を推進。その一環でラベルに関しても、再生樹脂使用の薄肉化が可能なラップラウンドラベルへ移行するといった取り組みを図っている。
新接着剤について、サントリー食品インターナショナルでは「消費者から『ラベルが剥がしにくく、分別しづらい』や『ボトルに残った接着剤にほかのものが貼り付く』といった声があった。新接着剤はユーザビリティー向上を目的に“のり残り”の発生を抑制。PETボトルのリサイクル工程で、効率化と品質向上が見込まれる」と話す。
〈写真〉新接着剤はPETボトルからラップラウンドラベルを剥がす際に残留しないため、リサイクル工程の効率化に貢献
(2021年9月1日号掲載)