昨年厚生労働省が公募した「令和2年度高年齢労働者安全衛生対策実証等事業」に、マックスの提案『表示を皆で考えて不安全な行動をしない人づくりを行う対策』が選定された。高年齢労働者が安心・安全に働くための対策に、安全表示や注意喚起表示を作成する同社の表示作成機(ラベルプリンタ)「ビーポップ」を利活用したもの。同提案が第三者評価を経て労働災害防止効果が実証され、このほど厚労省のホームページに実証報告書が公表された。
厚労省の公募「高年齢労働者安全衛生対策実証等事業」とは、高年齢労働者安全衛生対策の普及を目的に独創的・先進的な安全衛生対策を民間から広く募るもの。
実証されたマックスの事業名は『表示を皆で考えて不安全な行動をしない人づくりを行う対策』。ビーポップで出力したオリジナルの安全表示を活用し、高年齢者を含む労働者の安全意識を向上させることで、不安全行動の発生を防止することを目的としている。
▲「ワイガヤ」を経て生まれたオリジナルの表示は“鮮度”が落ちない
同社が提案する“安全表示を皆で考える”活動とは、具体的に以下の通り。
①災害発生場所や危険箇所を皆で一緒に確認②どんな表示が必要か皆で一緒に考え作成③作成した表示を皆で一緒に現場に貼る④この表示で具体的な行動がとれるか従業員の声を聞く
試験の手順として、1つの作業場所へオリジナルの表示を行うA区画と、既製品による表示を行うB区画に区分。取り組みの開始から約1カ月後、両区画の表示の不安全行動防止効果や理解しやすさに関するアンケート調査を実施した。
この結果、ビーポップを用いたA区画の方が「不安全行動防止効果がある」「認識・理解しやすい」といった優位性があることが分かった。高年齢労働者が見やすい大きな文字のオリジナルメッセージや写真を入れた表示を、貼りたい場所に合わせてさまざまな形状に加工して貼れる点が評価されたのではと分析する。
▲フリーカットタイプのビーポップ「CPM-100H5」
(2021年7月1日号掲載)