イノビアフィルム(英国)は、フィルム系ラベル表面基材の「Rayoface」シリーズ中、エンボス適性に優れた「mBoss」に薄手フィルムのラインアップを追加。従来のBOPPフィルム130μmに80μmを加え、販売を開始した。
mBossは、オーストラリアやニュージーランドなどで生産されるワインラベル需要向けに開発されたもの。高級ワインに多く使われる130μmのラベル厚を満たし、かつフィルム系では難しいエンボス加工適性にも優れたものとして、ユーザーから評価を得ていた。
その後、中国、タイ、韓国などアジア地域へ展開。同地域は、オセアニアほどのワイン生産量がないため、需要拡大に苦戦したが、シャンプーやリンスなどヘアケア商品向けで新たなニーズが浮上。より薄いフィルム基材でエンボス加工を施したいというブランドオーナーからの声を受け、80μm基材が開発され3月から販売を開始した。
白のマットコートが施された同製品は紙系ラベルの風合いを持ち、従来の合成紙やBOPPフィルムに比べ、長期にわたりエンボス形状を保持できる特徴を持つ。加工は、平押しやスクリーン印刷のほか、箔、コールド箔による転写箔後のエンボスも可能だ。同社では、ブランドオーナーが他社製品との差別化を特に図りたい高価格帯製品向けラベル基材として、販売を強化していく予定。
問い合わせは、同社日本営業部(東京都港区芝大門、☎︎03-5245-8051)まで。
〈写真〉紙系ラベルのようなエンボス表現が可能なBOPPラベル表面基材「mBoss」
(2021年5月15日号掲載)