英Xaarは、プリントヘッドの新製品「Xaar Nitrox」シリーズ3種を発表。同社の従来モデルと比較して、印刷の速度向上と一層の品質安定化に資するプリントヘッドとなっている。
独自技術「ImagineXプラットフォーム」を採用した同製品は解像度720dpi、印刷速度は最大で毎分100m。インクの液滴サイズは最小6pL、最大40pLまでに対応する。インク循環システム「TFテクノロジー」によって、プリントヘッド全体の温度変化を抑えるほか、インクの粘度を均一に保ちムラの少ない印刷品質を実現。また、インクを循環させることで沈殿によるノズル詰まりを防いでトラブルの回避と資材ロス削減にも貢献する。
ワンパスでインクを大量に吐出できる「High Laydownテクノロジー」も採用しており、高粘度のインクにも対応。そのほか、自動化技術「AcuChp」を搭載し、プリントヘッドの位置合わせをサポートすることで迅速なヘッド交換も可能となっている。そのほか、同製品は既存モデルのプリントヘッド「Xaar 1003」と互換性を備えている。
「Xaar Nitrox Core」は、セラミックタイルの装飾など油性インクを使用する印刷アプリケーション向け。「同Pro」は油性・溶剤インクに対応し、ガラス印刷への応用も可能となっている。「同Elite」は油性・溶剤に加えてUVインクを搭載でき、ラベルやサイングラフィックなど幅広い分野で活用を見込む。
〈写真〉 「Xaar Nitrox」シリーズ3種を発表
(2021年5月15日号掲載)