大日本スクリーン製造はこのほど、富士ゼロックスと日本語フォント「ヒラギノ丸ゴシック体」および中国語フォント「ヒラギノ角ゴシック体」について、同社製複合機での表示利用に関するライセンス契約を締結。今後、富士ゼロックスの複合機の操作パネル表示などに採用される予定。
近年のOA機器業界では、スキャナーやコピー、プリンターなど、充実した機能を持つ複合機が普及し、オフィスなどで一般的に利用されるようになっている。ほとんどの製品は、液晶タッチパネルとボタンとの組み合わせにより細かな設定が行えるため、メーカー各社は、多機能化に伴って複雑になったユーザーインターフェースについて操作性の向上に注力している。そのため操作パネルの表示についても、より見やすく、識別しやすいフォントの搭載が検討され始めている。
こうした現状を踏まえ大日本スクリーンでは、他社との差別化を図るため複合機の操作性向上を推進している富士ゼロックスに対して、多くの複合機に採用されているビットマップフォントよりも滑らかな輪郭を持ち、視認性の高いスケーラブルフォントの組み込みを提案。このたび、ディスプレー上でくっきり美しく見えるという特長が評価され、大日本スクリーン製造の日本語フォント「ヒラギノ丸ゴシック体」と中国語フォント「ヒラギノ角ゴシック体」の採用が決定し、使用許諾契約の締結に至った。同社から発売される複合機の操作パネル向けアプリケーション「かんたんUIパッケージ2」に採用され、以後、順次搭載される予定。
大日本スクリーン製造は、ヒラギノフォントにおいて、従来の印刷物への使用や画面に映すといった「見る文字」から、今回の富士ゼロックスへの取り組みなどユーザーインターフェースを用途とした「使う文字」へと、販路を拡大していく予定。今後も時代の変化や多様化するニーズにいち早く応え、質の高いフォントの提供を通じて、快適な社会づくりに貢献していく、としている。