(有)ヤス コーポレーション(東京都葛飾区堀切、今安卓也社長、TEL03-3695-5245)はこのほど、小巻きラベル対応の縦軸型ラベル検査装置「YST-200-Progress-4KC」を開発した。すでにラベル印刷会社への販売実績を挙げており、今後、小ロットのラベル検査に高い効果を発揮する機能などを訴求する。
ラベル市場では近年、ブランドオーナーからラベルの需要分野を問うことなく安定した品質の製品供給が求められている。ラベル印刷会社は、自動検査装置を導入することで対応しているが、市場の小ロット化に付随して小巻きのニーズが増加。しかし、ロールが短い場合、自動検査装置にセットするのが難しいケースも生じていた。
同社では、このような市場動向を見据え、小巻きにも対応する新機種を開発。ロールを縦軸にすることで980(W)×1000(D)ミリといった搬送機の小型化に成功した。最大紙幅200ミリ、最大紙径500ミリで、搬送速度は毎分50メートル。
検査箇所には4096画素の3CCDカラーラインスキャンカメラを搭載し、高解像度での検査を実現する。カメラ分解能は約0.05ミリ。主な検出内容は▽文字欠け▽濃度不良▽インキ飛びの汚れ▽印刷や抜き加工の見当不良▽カス残り▽紙継ぎ▽ラベル抜け、など。
不良を検出すると搬送機が停止し、貼り替えなどの修正処理後に修正箇所をカメラ上流まで逆転搬送。修正箇所の再検査が可能となり、貼り替えミスなどを防ぐことができる。
今安社長は「導入したユーザーからは高評価を得ている。小ロットのニーズ増加からも、需要は期待できる」と話している。
(2017年12月15日号掲載)