NPO法人メディア・ユニバーサル・デザイン(MUD)協会(浦久保康裕理事長)は8月から、全日本印刷工業組合連合会(臼田真人会長)が2015年に実施した「第9回MUDコンペティション」で経済産業大臣賞を受賞した作品を一般販売すると発表した。応募作品が実際に製品化したのはこれで5例目。
今回販売する作品は、大阪シーリング印刷(株)(OSP・大阪市天王寺区小橋町、松口正社長、TEL06-6762-0001)の「避難所サポートセット」。同セットは大賞に輝いた後、16年4月に発生した熊本・大分地震で、熊本県内の避難所で実際に使用されたほか、東京都墨田区をはじめ全国複数の自治体へ寄贈されている。
こうした実績を通じて有用性が評価され、内外から商品化を求める声が増加。協議の末OSPが製造元、MUD協会が販売元となり、また名称を「きれいにはってはがせる『避難所設営シールセット』」(特許出願中)にあらため一般販売へ踏み切った。
製品化に際して、実際の使用者から集めたフィードバックを踏まえ、コンペ応募時の8点から5点に品目を集約。またMUD協会とOSPは〝より利用者目線で〟の改善テーマのもと、形状の見直しや構造のシンプル化、呼称の変更や軽量化といった刷新を図った。
同キットは▽スタッフシール▽立入禁止シール▽ゴミ分別シール▽掲示板シール▽案内シール、以上5アイテム18点で構成。一般的な学校の体育館を想定した内容とした。
販売価格は2万8000円(税、送料別)。問い合わせはMUD協会(☎03-3634-2970)。
(2017年8月1日号掲載)