リコーはこのほど、ラベルやパッケージ、サイングラフィックスなどのデジタル印刷に搭載される産業用インクジェット(IJ)ヘッド「RICOH MH5220」を開発。今夏から、日本をはじめとする全世界での販売を開始した。
新製品は、最小液摘量2.5ピコリットル、1280ノズル(320ノズル×4列)のノズル配置で、粒状感のない高精細印刷を可能にする。また、最大4階調の優れた階調表現を実現。IJ事業部の担当者は「複数のヘッドを千鳥配列することにより、1200dpiの高解像度出力にも対応する」と説明する。
同社ではこれまで、マルチドロップ方式による液滴制御の技術開発を推進しており、MH5220に関しても最新テクノロジーを搭載している。同方式は、ノズルから高速で吐出されたマルチドロップが、基材表面へ付着する前段階で瞬時に統合するのが特徴。新製品は、2.5〜9ピコリットルの範囲で、正確な液滴制御を可能にする。
ヘッドの構成部材はステンレス構成となっており、高い耐久性とヘッドの長寿命化を実現。さらにヒーターを内蔵することで、暖めながらインクを吐出するため、粘度の高いインクにも対応する。
新製品に関する問い合わせに関しては、IJ事業部コールセンター(TEL0120-56-3412)まで。
(2016年8月15日号掲載)