ザイコンジャパン㈱(東京都文京区湯島、山部淳社長、☎03-5807-0210)は8月4日、本社内に実機を備えた「東京デモルーム」の開設披露式を開き、ユーザー企業などから約50人が出席した。
同社近くのホテルで開かれた式典では冒頭、オランダ・ザイコン本社のウィム・マースCEOがあいさつ。同社のラベル・パッケージ向けデジタル印刷機が今年に入り全世界で前年比30%以上と好調な売り上げを示し、特にアジアでの成長が著しいと明らかにした。 マースCEOはその上で、昨年末に拡張移転した日本法人の本社内にこのほどデモルームを設けた狙いを説明。「世界第2の印刷市場である日本市場で、デジタル印刷と前後の工程を統合した提案を行っていきたい」と述べた。
また、ザイコンの技術的な優位性について、アジア地域担当のベント・セリツレブマネージングディレクターが「食品包装にも使うことができる安全性を備えた独自のトナーは、脱墨が容易で用紙のリサイクルにも貢献する」と解説。「色数を増やしても印刷速度が低下しない機構に評価を得ており、ラベル用途の既存モデルをさらに高速化させた最大毎分30メートルの『ザイコンCX3』も開発した。東京へのデモルーム設置を機に当社は今後より一層、ユーザーの生きた声を採り入れていく」と述べた。
式典後はデモルームで「ザイコンカフェ」と銘打った内覧会を実施。参加者らは、多様なジョブを連続印刷するラベル・パッケージ向けの「Xeikon3500」を前に、機構や性能の説明を受けた。
デジタル印刷に関連するソリューションの紹介も併せて実施され、SiB㈱が取り扱うアイトラッキング技術を用いたパッケージデザイン検証のデモや、アビッド・フレックス㈱が提供するセキュリティー印刷データ作成ソフト「Founder SuperLine」の解説も行われた。
(2015年8月15日号掲載)