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クルツ 独本社で内覧会を開催 箔で“装飾の未来”示す加工機も

 クルツは本社デモセンター(独・フュルト)で、箔加工機のテスト稼働やサンプル展示を行うイベント「LABEL WEEKS」を開催した。同イベントは“装飾の未来をエンジニアリングする”をテーマにしたもの。新製品で2ヘッド搭載のデジタル箔転写機「DM-UNLINER3D」をはじめ「同2D」などを披露し、加飾性の高いラベルを提案している。

 
 このうちDM-UNLINER3Dは、ニスと箔加工を行いラベルに立体感を付与できるもの。箔の輝きに加えて、商品を手に取った際の盛り上がり形状により、高級感を演出する。
 
 一方で同2Dは、基材に対してフラットに箔加工を行うもの。接着剤を基材の表面ではなく箔に直接塗工する仕組みのため、凹凸を成す紙基材に接着剤がしみ込みにくいという。同社は、和紙やざらつきのある紙を採用するワインラベルなどでの活用を訴求している。
 
 また同イベントで披露しているのは、箔とインクジェット(IJ)ユニットによるセキュリティーラベル。フレキソ印刷機用の搭載ユニット「DISTORUN」にIJユニット「MJET ECO」をインライン接続させ、箔のほかQRコードなどを印字し、ラベルにより高い偽造防止の効果をもたらす。
 
 イベントでは加工機やサンプル展示のほか、クルツが提案する箔の環境配慮についても紹介。従来品に比べて箔の剥離フィルムを薄型化・軽量化している。担当者は「例えば剥離フィルムが半分の厚さになれば、石油由来製品を減らすことはもちろん、1巻きでより多くの箔を使用可能だ。これは、箔を加工機へセッティングする作業の回数を減らすことによるダウンタイム減少にもつながる」と説明する。
 
 環境配慮については、欧州で周知されているという剥離フィルムを回収する循環システムも提案。剥離フィルムを再利用するためペレット化したのち、プラスチック成型品として変える仕組みだ。
 
〈写真〉箔による装飾やセキュリティー性を訴求
 
(2022年8月15日号掲載)

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