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ハイ・アングル(2022年3月15日号掲載)

▼新型コロナウイルス感染拡大によって世界の人々が日常を取り戻せない中、ロシアによるウクライナ侵攻は国際社会から激しい非難を浴びている。首都キエフに迫る戦車の長い列やミサイル砲撃によって火の手が上がる建築物、隣国へ避難する高齢者や子供の涙など、現地の状況を伝えるニュース映像には心を痛めずにはいられない

 
▼コロナ禍に伴うグローバルサプライチェーンの混乱は各産業界に対する原燃料価格の高騰を招き、景気回復への大きな足かせとなっている。すでに食品や電気機器などラベル需要のシェアが高い産業でも値上がりを伝える報道が続く。懸念されるのは、ウクライナ危機によってさらに世界と日本の経済が混迷すること。ロシアへの強力な経済制裁が各国から発表されているが、中でも欧州によるロシアからの天然ガスパイプライン停止の決断は影響が大きい
 
▼天然ガスと石油に関してロシアの依存率が高い欧州は、中東との取引を活発化させる。しかしOPECは「ロシア産原油を代替する余裕がない」と発表。必然的に世界が中東の原油を取り合う状況となり、日本への供給量は限定される一方、価格だけがこれまで以上に上昇する見通し。ラベル市場では、原燃料価格の上昇を背景に関連資機材の価格改定が各サプライヤーから発表されているが、戦況次第ではもう一段階の値上げも可能性を秘める。ウクライナ危機は遠い世界の悲劇ではない
 
▼各地域の需要と供給が複雑に絡み合う現在の世界経済にあって、日本を支えてきた“ものづくり”の技術力は、安定した輸出入が担保されていてこそ発揮する。厳しい経済動向が続くが、忘れてならないのは混乱収束後に必ず訪れる回復への上昇機運。今はその時を待ち、生産の効率化や新技術の開発などに力を注ぐべき。そしてウクライナの人々に穏やかな日々が戻ることを心から願う。
 
(2022年3月15日号掲載)

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