㈱小島ラベル印刷(神奈川県伊勢原市石田、☎0463-93-8555、小島哲也社長)は、不織布の基材に精油を浸透させ、お気に入りの“香り”を持ち運べるアイテム「アロマディフューザーシール」を開発した。同シールは、パソコンやデスク周りのほか服などへ貼った際、被着体が濡れてしまわないよう、基材裏面にラミネート加工を施したもの。
アロマディフューザーシールは、不織布に剥離紙付きの透明PETを貼合させ、丸型にハーフカットしたもの。数ある基材サンプルの中から、同社の営業担当者が発案したという。新規顧客は特に、基材の質感にこだわりラベルが採用されるケースが多いため、日ごろから提案する基材の選定に力を注ぐ同社。アロマディフューザーシールを開発するにあたり、水回り品のラベルとして敬遠されがちな不織布の吸水性を逆手に取ったという。アロマオイルを不織布素材のシールへ垂らすことで、身に着けたり持ち運べたりする活用シーンを提案している。
アロマディフューザーシールを派生させて試作したのが「スメルカード」。小島社長が手がけたデザインを採用した91×55mmのカードに、直径25mmのアロマディフューザーシールが収まる窓枠加工を施している。そこへ同シールを貼合。さらに香りが飛ばないようシールをラミネートで覆った。またカードに貼合したシールは剥がせる仕様だ。
またカードごと持ち歩くことで名刺代わりにもなるほか、アロマディフューザーシール自体に印刷を施せるという。小島社長は「顧客のニーズに応じて用途は千差万別だろう。デザイン性を付与したりカードタイプに仕様変更したりすれば、1つのアイデアが枝分かれして活用シーンを広げられるのでは」と期待を寄せる。
▲「アロマディフューザーシール」
▲カードタイプの「スメルカード」
(2021年5月1日号掲載)