「東京ビジネスデザインアワード2021」(TBDA・東京都主催、(公財)日本デザイン振興会運営)は2月9日、オンラインで最終審査を実施。7組7テーマのプレゼンの末、㈱日本ラベル(東京都板橋区東坂下、平山良一社長)の「確かな課題解決力で培われた『シール・ラベル印刷加工技術』」を応用した、SANAGI design studioの「特殊ラベル印刷技術を用いた新しい遊び体験の提案」ほか1点が優秀賞に選ばれた。
TBDAは、都内中小企業の技術や素材をテーマに、新規用途開発とビジネス全体のデザイン提案を募るコンペティション。ものづくり企業とデザイナーが協働して新たなビジネスモデル創出に挑む同事業は、今回で9回目を迎える。
日本ラベルとSANAGI design studioは今回「化石発見えほん」を製作。ブラックライトに反応する素材で書籍とシールを印刷、ライトを当てると見えなかった化石の絵柄が浮き上がる仕掛け。子供向けの学習用教材などを想定する同アイデアは「家族が部屋のどこかに貼ったシールを、子供がブラックライト片手に探して集めていく。本から化石に興味を持ってもらうとともに、学びの場の提供を狙った」(日本ラベル)。コロナ禍の下子供を自発的に遊ばせ、親を仕事に集中させる狙いもあるという。
〈写真〉ブラックライトに反応する「化石」のシールを家の中で探して遊ぶ、子供の冒険心や好奇心を醸成する
(2021年3月1日号掲載)