九州シール印刷協同組合(坂本研一理事長)は10月14日、オンラインによる「第1回WEBプレゼン」を開催し、組合員や協賛会企業などが聴講。当日は、東日本地域に所在する同協組の協賛会企業7社が、それぞれ最新の技術や製品、サービスなどに関する説明を行った。同協組では来年2月、技術研修会の開催を企画しており、今回を含め毎月1回の計4回にわたって、各地域の協賛会企業によるプレゼンを行う予定としている。
WEBプレゼンは池田龍一専務理事の司会進行で、最初に、坂本理事長があいさつ。「新型コロナ感染拡大が続く中でも、新事業のアイデアが生まれ、実現できるという前向きな姿勢で取り組む所存だ。先だって理事会をリモートで行ったが、複数人による遠隔でのやり取りに手応えを感じた。コロナ禍で組合員、協賛会同士のコミュニケーションが難しいが、回数を重ねることで洗練された事業に発展することを期待したい」と述べた。
引き続き▽エプソン販売▽ジェイエンタープライズ▽ヤス コーポレーション▽ソルテック工業▽フナミズ刃型製版▽HOYA▽オフィス・エース、以上7社がプレゼンを行った。
エプソン販売は、デジタル印刷機「SurePress」シリーズ用新ソフトウエアのRIP「EPSON Edge Print Label」を説明。デジタル印刷による特色ジョブへの対応力強化を目的に開発されたソフトで、ワークフローを簡素化する。工程は、マスターとなる特色を測色機で計測し、同ソフトが解析したデータをもとにSurePressで印刷。さらに補正を加えることで、マスターの特色に極めて近い再現性を実現する。同社の担当者は「経験の浅いオペレーターでも使いこなせる」とメリットを強調した。
フナミズ刃型製版は、トンボ付け作業を簡素化する定額サービス「カスタムトンボスクリプト」を紹介。自社製版を手がける企業では、オペレーターがジョブごとに異なるトンボを複数の中から選び出し、イラストレーターで版下へ入れ込む必要があり、作業に負荷がかかる傾向にあった。同サービスは、トンボを事前に登録しておき、ジョブに応じてトンボのデータを容易に呼び出すことが可能。短時間でトンボ付け作業をこなすことができる。木原一裕社長は「当サービスは定額でカスタマイズにも対応。九州協組でも複数のラベル印刷会社さまにご活用いただいている」と話した。
このほか、ジェイエンタープライスが事業の概要を説明。ヤス コーポレーションとソルテック工業は共同開発のスリットカス巻取システムに関して、動画を交えつつPRに努めた。またHOYAは、新型LED-UVシステムを、オフィス・エースは抗ウイルスフィルムを紹介した。
〈写真〉初めて開催された「WEBプレゼン」では協賛会7社が講演。ツールを活用して資料をモニターに投影しつつ解説した
(2020年11月1日号掲載)