パッケージとラベル印刷を手がけるトーイン㈱(東京都江東区亀戸、春公明社長、TEL03-5627-9111)はこのほど、化粧品向け環境対応包装として、段ボールとバイオマスインキを活用したオフセット印刷技術を開発した。同技術は、高品質かつ環境対応包装を検討するブランドオーナーのニーズと合致し、コーセーに採用。同社を代表するスキンケアブランド「雪肌精」から9月16日から発売された「クリアウェルネス」に採用された。
トーインでは、環境対応のパッケージ・ラベルを市場に供給していくため、今回の取り組みを推進。包装材には、国内の古紙回収率90%以上と、省資源化で地球環境に貢献できる段ボール素材を採用した。同社では、各工程で従来の課題であった紙粉の発生を抑えるなどの技術開発を重ねた結果、ピンホールの削減や4色で高精細なグラデーションを再現するなど、高級白板紙に劣らない品質をオフセット印刷で可能にした。また、環境対応性を一層高めるため、インキにはバイオマスインキ(東洋インキ製)を採用。製造元とタイアップして改良を重ね、化粧品パッケージでのバイオマスインキ採用を実現した。
コーセーの『雪肌精』は、国内に加えアジアを中心とした世界市場においても人気のスキンケアブランド。今回は、1985年の発売以来初となる全面的なリブランディングを誕生35周年を機に実施した。なお、同ブランドでは2009年から、同社を代表するサスティナビリティー推進活動として、地球環境の保全に取り組む「雪肌精SAVE the BLUE」を遂行中。
(2020年9月1日号掲載)