ラベルとパッケージ製造大手のCCLインダストリーズ(本社・カナダ)は3月3日、世界市場で締結したM&Aについて発表した。それによると、直近のM&Aはトルコ、日本、オーストラリアで実施され、シュリンクのほか、食品・飲料向け粘着ラベルについて強化が図られている。
同社は、イスタンブールに拠点を置き世界的ブランドオーナーへシュリンクラベルを供給しているCCLDekopak(デコパック)の全株式を取得。CCLレーベルは、同社のトルコでの全取扱品を展開するほか、新工場への移転により製造設備増強を計画している。
一方、粘着ラベル関連について、日本では、CCLインダストリーズ傘下のCCLレーベルが、㈱カドミセシール(愛媛県四国中央市)の資産を買収。今後、CCLレーベルジャパンの生産拠点としてラベル製造を継続する計画となっている。また、オーストラリアでは、CCLレーベルオーストラリアが、ワインラベルを主力にするラベル印刷会社Labelcraft(ラベルクラフト)を買収。ラベルクラフトは、同国ニューサウスウェールズ州にある大規模ワイン生産地「ハンター・バレー」の各ワイナリーへラベルを供給している企業で、今後は、シドニーに新しい製造設備などを置く予定にしている。
これらの買収による初期報酬は600万㌦(約6億1000万円)で、買収後1年間で1200万㌦(約12億2000万円)の売上高および150万㌦(約1億5000万円)以上のEBITDAが見込まれている。
CCLインダストリーズのジェフリー・マーティンCEOは、「今後、CCLレーベルにおいては、世界市場で食品・飲料分野での成長を早めていくとともに、同社が得意とするホーム・パーソナルケア分野での存在感についても、直近の北米大手ラベル印刷会社の買収により、これまで以上に際立たせていきたいたい」と述べている。
(ラベル新聞3月15日号掲載)