(株)サトー(東京都目黒区下目黒、小沼宏行社長、TEL03-5745-3400)が開発した医療現場向けの「リストバンドおよびリストバンドの巻付け方法」(特許取得済み)はこのほど、(公社)発明協会主催の「令和元年度関東地方発明表彰」で発明奨励賞を受賞。サトーヘルスケア㈱が販売するリストバンド「日帰りくん」(商標登録済み)に採用されている。
同発明は外来患者向けの識別用リストバンドをラベルプリンタから発行するもので、看護職員らの補助が不要で装着できる。表面基材と剥離紙をずらして貼り合わせたリストバンド=写真=が連なり、外来診察の受付を行った際プリンタから1枚ずつ出力される。使用者はリストバンドで輪を作り、腕を通した後、手首の太さに合わせて折り返すことで装着が可能。剥離紙のゴミも発生せず、リストバンド1本につきCO2の100グラム削減につながる。
同社は「口頭による患者の名前の確認だけでは安全確保が不十分で、入院患者用のリストバンドはコストが高く、装着にも補助が必要。既存の外来用も、一人で装着するのは難しいという問題があった」と説明。2019年には、約90万本を販売した。
(2020年5月15日号掲載)