株式会社インテックス(東京都北区浮間、中村晴悦社長、TEL03-3965-5085)の全面検査装置「イグザスシリーズ」にこのほど、新モデルが登場。AVT(イスラエル)の検査システム「Helios(ヘリオス)シリーズ」を搭載した「イグザス ヘリオスAVT」を開発した。
インテックスは最新の制御・駆動機構で構成する独自の高速スリッター「イグザスSLシリーズ」をラインアップ。同スリッターに検査カメラを搭載してスリットと検査を同時に行う複合モデルを提供するほか、搬送機構を生かしてスタンドアロン型の全面検査装置も開発している。
同社は今回、AVTをグループ傘下に持つダナハーと交渉して業務提携。エアハルトライマー(独)のカメラ検査システム「ナイスキャン」で構成する「イグザスEL」に次ぐモデルとして、高機能でオプションも充実したAVT
の検査システムの採用を実現した。
開発の経緯について中村社長は「ブルーの剥離紙の透明PETに白を印刷したような厳しい検査条件でも、AVTのカメラでは100%検査可能と知った。かねてより当社ユーザーからは、こうした厳しい条件でも確実に検査が行える機種を求められていたこともあり、ぜひ当社のイグザスシリーズを高度化したいとの思いで交渉の末、開発を実現した」と語る。
AVTのヘリオスシリーズのうち、基本モデルと位置付ける新機種には「ヘリオスR」を搭載。4Kカメラを実装して最小分解能は0.05ミリを誇り、検査幅は最大330ミリ、検査速度は最大で毎分150メートルとなっている。また同機には箔やホログラム、透明素材といった基材への印刷汚れや文字欠けを高い信頼性で検査できる「バックライト」を標準搭載。操作もモニターの指示に従いながらスムーズに行え、検査項目ごとに許容レベルを自在にパラメーター調節できるといったAVTの直感的な設定操作も特徴としている。
このほか搬送機は、高速搬送でも安定駆動する2軸サーボモーターを採用。またPOPラベルのように、のり面印刷で剥離紙と基材の接着面積が従来の半分程度と慎重な搬送が要求されるラベルでも、めくれや脱落を防ぐインテックス独自のパス構造(実用新案取得)が採用されている。
(2019年7月1日号掲載)