サトーホールディングス(サトーHD)はこのほど、経済産業省特許庁が表彰する2019年度「知財功労賞」における「特許庁長官表彰」を受賞した。
知財功労賞は、知的財産権制度の発展および普及・啓発に貢献した個人や、制度を有効活用して円滑な運営と発展に貢献のあった企業等を表彰するもの。本年度は、経産大臣賞表彰として三菱電機など6社と1名が、また特許長官表彰としてサトーHDやライオンなど4社と3名が受賞した。
サトーHDでは、受賞ポイントについて「データ入力や収集の手段となるバーコードならびにRFタグを発行するプリンタを製造。多数の特許で独自技術を保護し、世界市場でも特に高いシェアを確保している。創業者の時代から特許を強く意識しており、創業者の教えをまとめた『サトーの教育書』の『特許編』でも、知財の基本的事項や事案を分かりやすく整理している」と説明。
また、同社知財部門は社長直轄で、月例報告会を実施。「当報告会では、知財の重要事項に関する方針を決定することが多い」としている。5年前からは、知財マネジメントの近代化を推進。「知的財産長期基本戦略」を定め、中期経営計画達成に貢献する「知的財産中期事業計画」を策定した上で、知的財産報告書を和英文の双方で作成する。
加えて「知的財産室長など担当者らによる知財関連の検討会を実施し、特許取得を目的に権利化業務を推進。その結果、4年間で特許実施率が30%向上した。これらの活動が評価された結果と認識している」とコメントしている。
(2019年5月15日号掲載)