プラザクリエイトはこのほど、使用済みのインクリボンを細断するシュレッダーを開発。同社が販売するカードプリンタブランド「GRASYS(グラシス)シリーズ」のラインアップに専用シュレッダー「同-BIT」を加え、4月1日から販売を開始した。
インクリボンは物流や医薬、工業分野の表示ラベルをはじめ、社員証などのプラスチック製IDカードの作成用途で専用プリンタと使用される。転写した部分だけ色が抜ける構造上、使用後のリボンは印字情報が判読できる状態になる。このため安易に破棄できず、使用後のインクリボンは個人情報保護措置を整備する事業者に委託し、産廃処理を行う必要があった。
GRASYS-BITは独自の「Twisted Micro-Cut Technology」によって、インクリボンを2.5ミリ程の細かなチップに細断。使用後のリボンに残った個人情報を判読できない形状にすることで、セキュリティー強化を実現するのに加え、従来処分のたびに有償で委託してきたインクリボンの産廃処理が不要となる。
使用手順は、まず本体上部の所定の位置にリボンを設置してレバーで固定。次にリボンの先端をこより状にねじり、細断処理中のリボンがバタつかないためのガイド役を果たす穴へ通した後、細断用の挿入口にセット。最後に、通常/高速の処理速度を選択してボタンを押せば、最大毎分15メートルでインクリボンを破砕処理できる。同機は本体下部がダストボックスになっており、細断されたリボンが散らからずにまとめて処分できる。
担当者は「カードプリンタメーカーとして、使用後のインクリボンの処分に苦慮するユーザーの声を把握していた。従来の廃棄処理に関しても、少なからず情報漏えいの社外リスクを含んでいるが、リボン使用後にその場で自ら細断することにより、リスクは大幅に低減される。ありそうでなかったインクリボン専用シュレッダーで、ユーザーのセキュリティー強化に寄与できれば」と語る。
サイズは232(W)×364.6(H)×386(L)ミリ、 重量は4.8キログラム。昇華転写リボンとレジン・ワックスリボンに対応し、処理可能なリボンは最大120ミリ。価格はオープン。
問い合わせは同社(TEL03-3532-8851)。


情報が判読できてしまう使用後のリボン(写真上)を細断して処分委託が不要に
(2019年4月1日号掲載)