リコーはこのほど、デジタル印刷用途の産業用インクジェット(IJ)ヘッド「RICOH MH5320/5340」ならびに「同5320 TypeA」を開発。4月1日(月)から、世界市場で受注を開始する。
新製品は、解像度600dpiで、最小液滴量が5ピコリットルに対応。従来のヘッドと比べて着弾位置精度を向上したことにより、粒状感の少ない高精細印刷を実現する。また最大50キロヘルツの駆動周波数により、大滴吐出時でも印刷速度が向上。高い生産性を可能にする。
加えて、独自のステンレス接合技術により、インク対応力を強化。水性・溶剤を問わずに活用ができる。特にラベル向けのIJデジタル印刷機にも採用されている水性インクへの対応力を大幅に向上。同社製の従来ヘッドに比べ、2倍以上の長寿命化を実現した。
ラベル市場では近年、多品種小ロットならびに短納期などのニーズ対応、さらにはオペレーターによる人手不足から、スキルレスかつ安定した印刷技術を求める傾向にある。
同社では「新製品の導入は、これらのご要望にお応えするプリンタ開発をサポートできると認識している。今後、デジタル印刷の新たな価値創造に努めたい」と説明している。
(2019年3月15日号掲載)