株式会社ユポ・コーポレーション(東京都千代田区神田駿河台、藤原英幸社長、TEL03-5281-0811)は3月1日、オレフィン系バイオマス樹脂を原料に一部配合した「ユポグリーン」の厚手タイプ「FEBG300」を発売した。厚み・坪量は300マイクロメートル・1平方メートル当たり234グラム。同社では、メニューやカタログ、POP、タグなど厚みを求められる商業印刷分野に向けて、CO2排出量削減に寄与する特徴をPRする。
FEBG300は、既存製品「ウルトラユポ」の厚手タイプ「FEBA300」に、サトウキビなどの植物を原料とするバイオマス樹脂を配合。植物が光合成で大気中のCO2を吸収するため、製品の焼却廃棄時に放出されるCO2をゼロにする「カーボンニュートラル」の考えに沿う。既存製品と比べた場合、A4用紙100枚で約7時間分の蛍光灯消灯(40ワット)と同等のCO2削減効果を持つ。
同社ではユポグリーンに関する今後のビジネス戦略として、ウルトラユポの他製品に加え、「スーパーユポ」や「アクアユポ」にもバイオマス樹脂を配合する予定としており、シリーズ化を推進。ポスターや地図、包装紙への用途にも展開することで、2020年度に国内で年間2000トンの販売を目指す。
さらにラベル用途としての製品も市場投入することにより、22年度には、鹿島工場における年間生産量の約20%に該当する年間5000トンの販売目標を掲げている。
同社は「環境保全やCO2削減への意識は世界規模で高まっており、素材も環境対応を求める声が上がっている。今年5月に創立50周年を迎える当社は、ユポグリーンを100年企業に向けた戦略製品の1つに位置付ける」と話している。
(2019年3月1日号掲載)