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ベルハルター製の後加工機アルテックを通じて積極展開へ 高速稼働・小ロット対応・加飾・検査など

印刷関連の周辺機器を扱うアルテックは、さまざまな基材へ全抜き加工を施せるベルハルター(スイス)製の後加工機「B350」「B500」を展開している。モジュール構造となっており小から大ロットまで高い対応力を持つほか、カスタマイズすることで加飾表現や品質検査といった機能も追加可能。生産量に応じたダイカット金型のラインアップもそろえ、日本を含むグローバルで活用されている。

ベルハルターが開発・製造している加工機はオス・メス刃金型によるパンチング方式で全抜きのダイカット機構を備え、フィルムラベルやインモールドラベル、容器のシーリング材の製造といった分野で利用されている。
紙系基材をはじめ、薄いアルミやプラスチックにも対応。特に「30マイクロメートル以下のBOPPのインモールドラベルを打ち抜ける点は、他社の機械にない特徴」(ベルハルター担当者)としている。
稼働速度はラベルのサイズによって異なるが、最大で毎分400ショットとなっており、蛇行修正や基材のテンション管理、8カ所のサーボドライブ制御などで高速・高品質な加工を実現。オプションでエンボスユニット、インラインの検査装置といった機能も追加可能となっている。多品種小ロット製造への柔軟性も備えており、ジョブチェンジは5分ほどで完了するという。
同機のダイカット用金型は価格を抑えた小ロット向けタイプ「Swiss—Die ECO」、大ロットに対応する高生産タイプ「同PRO」に加え、インモールドラベルの製造に適した「同LABEL—Light」もラインアップ。「LABEL—Lightは従来のダイカット金型に比べて安価なことに加え、独自機構によって、金型作成後でも+−0.5ミリの範囲で刃のサイズを変更できる」(ベルハルター担当者)と強調。インモールドラベルは成型用金型に入れて成形する際、収縮率が想定通りにいかず不良が発生してしまう場合もある。こうしたケースにおいて、刃のサイズのみの変更による対処が可能となった。
また、人手不足が深刻化する製造現場に応えるため、RFIDなどを利用した省力化・自動化機能も搭載。ダイカット機構とひも付いたIDに抜き加工を行うデザインやマシンの調整パラメーターといった情報が格納されており、オペレーターはスイッチを入れるだけでジョブを処理することができる。
そのほか、給紙の手間を省き連続加工を実現するスプライサー、スタックされた加工品を箱に詰めるロボットアームといったオプションも用意。管理者用のスマートフォンアプリも実装され、マシンの稼働状況を一目で読み取れる。
ベルハルターは今後もアルテックを通じて日本市場への訴求を積極化していく方針で「欧州はラベルの薄肉化が進んでおり、37〜40マイクロメートルほどの厚さが多い。一方、日本はまだ60〜80マイクロメートルといったところで、薄い基材への対応が得意な当社の加工機が生きるポテンシャルがあるのでは」と、基材のコスト減にもつながる薄肉化を提案する。
続けて「加工機はモジュラー化されているため拡張性に優れており、ご要望に応じた多彩なカスタマイズが可能だ。スイスは日本と同様に、根底に〝カイゼン〟の意識があり、細かなニーズでも吸い上げて、よりよい製品を作っていく。アルテックをパートナーとして、日本市場で存在感を高めていきたい」とコメントしている。
問い合わせは、印刷・包装営業部(TEL03-5542-6751)まで。
 
 
(2018年12月1日号掲載)

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