(株)志機(大阪市中央区玉造、山崎真一社長、TEL06-6767-1133)はこのほど、インクジェット(IJ)ユニットを搭載した後加工機の試作機を開発。IJによるのり面印刷をはじめ、コールド箔やロータリーダイカットなどのカスタマイズが可能で、ラベルの高機能・高付加価値化に対応する。
ラベル市場では近年、機能を付加した製品の需要が増加しており、印刷会社は、のり面印刷やコールド箔、全抜き加工など後加工技術を生かしてニーズ対応を図っている。このような背景から、同社では、さまざまな後加工に対応する試作機を完成させた。
試作機はスタンドアローンタイプで、のり面の指定箇所に透明ニスをIJで印刷することにより、粘着力を無効化。コンベンショナル機のように版を使用せず、小ロットののり面印刷に対応できる。担当者は「ラベル印刷会社からの要望を受けて開発した。小ロットのPOPラベル製造などに適するほか、有色のIJインクを活用すれば、ラベルののり面に文字やデザインなどの可変情報も印刷できるなど、付加価値の創出に貢献できる」と話す。
紙幅は250ミリで、搬送スピードは搭載ユニットにもよるが、最大で毎分50メートルとなっている。
(2018年3月1日号掲載)