岩崎通信機はこのほど、水性インクジェット(IJ)方式のデジタルラベル印刷機「ラベルマイスターEM-250H」の発売を開始した。同機は、昨年の「ラベルフォーラムジャパン2017」(ラベル新聞社主催)で初披露され多くの関心を集めたモデル。UVIJ方式の従来機「同EM-250A/W」との両輪で、デジタルのラベル印刷をトータルで支援する。
ラベルマイスターEM-250Hは花王製の水性顔料インクをCYMK4色搭載し、水性ならではの風合いを生かして食品分野をはじめ、既存の印刷物からの置き換えを狙う。一方、EM-250A/Wでは、UV特有の光沢やその他の特徴を訴求し、新たな仕事の獲得に活用できるといった使い分けを想定している。
EM-250Hは解像度1200×600dpi、最大で毎分25メートルの印刷速度を実現し、高い生産性を保ちながら高品位なラベルを製造できる。紙系基材に対応し、紙幅はEM-250A/Wと同様の100~250ミリ、本体サイズもコンパクトな1440(H)×3540(W)×1040(D)ミリとなっており、ラベルマイスターシリーズとして統一感を持たせている。
印刷データの処理は両モデルとも「ラベルマイスターRIP」と、ラベル作成用のアプリケーション「ラベル美人」を利用できるため、共通のワークフローで運用が可能だ。こうしたソフトウエア制御によって、バリアブル印刷に必要な各種データ処理を短時間で容易に行うことができ、印刷機の稼働率・生産性を向上。小・中ロットのラベル印刷をスキルレスで実現し、顧客ニーズへフレキシブルに応えられる製造体制の構築を支援する。
同社は「販売目標は両モデル併せて、今後3年間で累計75台」と設定している。
(2018年3月1日号掲載)