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ウイル・コーポレーション、自己吸着素材リリース 「ミクロ吸盤ラベル」展開

(株)ウイル・コーポレーション(石川県白山市福留町、若林圭太郎社長、TEL076-277-9811)はこのほど、自己吸着素材の基材「ミクロ吸盤ラベル」シリーズ(特許取得済み)の取り扱いを開始。粘着紙とは異なる吸着性を訴求し、多分野で展開している。

同製品はのりを使わず被着対象に貼り付けられるため、跡残りせず再貼り付けもできる点が特徴。吸着層には1平方センチにつきおよそ1万個の微細孔が並んでおり、これらの〝ミクロ吸盤〟が吸着効果を発揮するという仕組みだ。水平方向の引っ張りには強い耐久性を示す一方、垂直方向に力を加えると容易に剥がせるようになっている。
基材はマット紙・発泡PETの2種で、A4・A3〜A本判・菊全判などのサイズをそろえる。マット紙、発泡PETともにカラーレーザープリンタに印刷適性を示す。大判サイズの印刷ではUV系・ラテックス系インクにも対応。平滑面だけではなく、一定の凹凸面にも吸着し、多様な活用領域を見込めるとして展開している。被着対象はガラス、金属、木材、プラスチック、コンクリート、壁紙などを推奨する。
広告やピクトサインといった商業利用のほか、ウォールステッカーなどのBtoC商品も視野に入れる。また、金属ラックに両面テープで貼付していたタグからの置き換えで工業用途でも引き合いがあるという。西村保彦専務取締役は、発展性を次のように話す。
「エアー抜けがいいという特長もあり、大型の印刷物でも専門知識や道具が必要なく貼り付けられる。貼り剥がしが容易で跡残りしないため、原状回復が必要な場面で誰でも気軽に利用できる点が強みだ」
「店舗の装飾、子どもが絵を描いて壁に貼れるお絵かきシート、同製品をロールで提供すればアーティストの等身大ポスターなどにも利用でき、さまざまな展開を見据えている」
近年はインバウンド需要向けの多言語表示、加速する商品サイクルに合わせたディスプレーなど、消費者の要望に合わせた案内や広告をリアルタイムで表示したいといった要望が高まっている。商業施設で店舗ごとに異なる印刷物を仕上げて貼付まで行うことで、外注による施工コスト削減と時間短縮にもつながる。
同製品の展望について、西村専務取締役は「従来、粘着紙が使われていた分野からの置き換えばかりではなく、これまで印刷物が使われていなかった新たな領域にも可能性があるとにらんでいる」と話す。
 
 
(2018年2月15日号掲載)

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