東京都ラベル印刷協同組合(平山良一理事長)は7月8日、港区高輪のAP品川で「技術勉強会」を開催。同協組をはじめ、東京都正札シール印刷協同組合や神奈川県シール印刷協同組合のオペレーターなど25人が参加した。
勉強会は冒頭、ラベル協組技術・特許委員会の北島憲高委員長が勉強会の趣旨を説明。「当勉強会では、特定のテーマをあえて設けず、皆さんが日ごろの業務で困ったことを挙げていただき、参加者全員で回答を得ることを目的としている。最適な技術や方法を共有し合うことで、業界全体のラベル印刷技術向上を目指したい。積極的な討論を期待する」と語った。
参加者全員による自己紹介に続いて、全日本シール印刷協同組合連合会 技術・特許委員会の山下庫太委員長と北島委員長がコーディネーターを担当。参加者から挙げられた質問や疑問点などに対し、それぞれ回答を導き出した。
自社製版している企業からは、樹脂版を掃除する際、細線文字やトンボ部分が欠落する場合の対処方法を求められ、意見交換の結果、裏露光の重要性を再確認。
また、ラミネート加工の場合、ラベルがカールするといったトラブルの対策に関しては、基材とラミネートのテンションを同レベルにするため、手で実際に確認する方法が最適との回答が得られた。
デジタル印刷機を導入している企業の参加者からは、スキルと異なるノウハウの重要性などに関する話題が挙がった。
山下委員長は「ラベル業界では近年、デジタル印刷技術などの浸透により、先達によって培われてきた技術が過去のモノになったとの声も聞かれる。しかし、平圧機などで身に付けた基礎技術は将来、どのようなラベル製造方式が普及したとしても、オペレーターにとって必ずアドバンテージになると考えている。今後は、オフセット印刷などの研修会も積極的に実施していきたい」と語った。
(2016年8月1日号掲載)