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富士フイルム、ライナーレス新素材開発 押した部分に粘着力発現

富士フイルムはこのほど、表面基材の上から押した部分にだけ粘着力が生じるライナーレスタイプの粘着フィルムを開発。今後、製品化に向けた検証を進める方針。

今回の開発は、同社の技術・ノウハウを活用した高機能材料分野での新事業創出を図る取り組みの一環。富士フイルムグループで従来、ほとんど製品展開がなかった粘着関連の新たな機能性を検討した結果、圧力で粘着力を発現させる技術の研究を進めてきた。
独自に調合した粘着剤と、精密塗布の技術を組み合わせた新開発品は粘着塗工面に触れてもべたつかず、フィルムを指でつまむ程度の圧力では粘着力が生じない。保管時に粘着面を保護する必要がなく、貼る際に剥離紙から剥がす作業が省けるため、手袋越しにラベルを貼る医療現場などでの活用が想定されている。現在特許を出願中で、同社は「使用前にべたつかないラベルは貼付工程の機械化が容易。また、ヒートシールなどと異なり、貼り合わせ時に加熱を伴わず、熱に敏感な用途へ対応しうるのも利点」としている。
かけた圧力に応じて粘着力が変化する特性から、被着面上でずらしながら位置決めしたり、弱く仮留めしたりといった使い方も可能。このため、施工が容易なサイングラフィック用メディアとしての用途も見込んでいる。
詳細は、同社R&D統括本部生産技術センター(TEL0465-73-7334)まで。
 
(2016年5月1日号掲載)

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