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ハイ・アングル 2015年12月15日号

風邪を引き薬を買いにドラッグストアへ。特設コーナーを前に、風邪薬はこんなにあるのかと驚く。それでも知らぬ間に日々情報を受信しているもので、CMのメロディーや固有のキャッチフレーズが棚の中のブランド名と結びつき、手が伸びる▼咳用熱用と、最近はパッケージを見て薬を選べるデザイン提案が増えた。近頃はPOPラベルもそれを支援。その一方で箱の裏、成分表示の面を見ると各社〝温度差〟は明らか。規定通りとは言えカタカナ過多の成分を列記するだけと、情報が完全に埋没した無機質なばかり▼中には色分けして症状と効能成分を記す配慮も。限られた空間で情報を伝えようとするメーカーの姿勢を感じる。安くはない風邪薬を棚から一つ選んで病身の身を委ねるには、耳になじむブランドもPOPラベルもホロ仕様の外箱も、最初のきっかけでしかない。成分表示が「伝えるべきことをちゃんと伝えているか」。購買を決する最大の関心事だ▼では分かりやすさの指標とは。例えば今号終面のアイトラッキングツール。意図した箇所が見られているか・デザインのどこに注目したかという客観的事実をデータが告げる。ほかには第三者認証。㈳ユニバーサル コミュニケーション デザイン協会は、保険や銀行の契約書、自治体の通知書などを評議し、同協会が定めるコミュニケーションデザインの基準を満たすものへ「UCDA認証」を適用する。そこへ今秋、地方の食品加工会社が申請したパッケージが同認証を取得。包装分野から第一号が誕生した▼ラベルは購買を左右する力を持つコミュニケーションツール。発注者の意思を伝えているか、購買の助けとなっているか。答えを求めて今日も情熱を注ぐ。根気よくこの道を歩き続けるコツ、それは風邪同様どちらもよく〝ねる(寝る・練る)〟に限る。お後が宜しいようで。
 

 
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