㈱インフォトレンズは7月14日、港区港南の東京コンファレンスセンター・品川で「ワイドフォーマット&ファンクショナル・プリンティングコンファレンス2015」を開催。プリンタメーカーのマーケティング部門などから約120人が参加した。
デジタル印刷関連の市場調査事業を世界的に展開するインフォトレンズのアナリスト4人が登壇。このうち、ラベル・パッケージ市場が専門のボブ・リーヒー氏は、同分野でデジタル機が伸長している理由について「新たな需要分野とみて注力するプリンタメーカーの戦略に加え、少量多品種生産や個人に最適化した販促活動を推進したいブランドオーナーの意向がある」と分析した。
同氏はまた、世界におけるラベル・パッケージ向けデジタル印刷機の累計台数と昨年の設置台数に関する調査結果をそれぞれ発表。世界のラベル・パッケージ生産金額のうち、デジタル機によるものは現在1%にとどまっており、このうち95%をラベルが占めていると指摘した。
今後5年内の展望について同氏は、従来よりも印刷幅が広い新機種が相次いで発表されていることから、ラベルよりも広い印刷面積を要する紙器・軟包装用途がけん引して導入を加速させていくと予測。地域別では、普及で先行した欧米に代わってアジアやラテンアメリカでの導入が活発化するとした。
(2015年8月15日号掲載)