▼人生のうちにあと何度理不尽な脅威を目の当たりにするのだろうか。7月30日、ロシアのカムチャツカ半島沖合いでマグニチュード8.8の巨大地震が発生。同半島の一部は4メートルを超える津波に見舞われ、隣のわが国も沿岸部を中心に津波警報と同注意報が発令された。穏やかな自然が突如牙を向き、人類に襲い掛かる地球の鳴動。発生時の映像に、酷暑の渦中にあって身体の震えが止まない
▼組合の存在意義とは何か、所属するメリットは。長らく議論されるも皆が溜飲を下げることのない宿題が残る。そうではなく「存在意義はこれから生まれる」。大地震に豪雨災害と、自然界の猛威と脅威を深く知る地域の理事長の言だ。今期組合で「事業継続力強化計画」を策定、組合員が自然災害に遭った際、組織的に手を差し伸べる共助の仕組みが始動する
▼今号中面には、静電気で誰でも容易に窓に貼れ、遮光や遮熱効果が得られるフィルムシートを紹介する。猛暑対策の有効打、電気代が高いからと冷房機器の使用を躊躇って体調を悪化させない素材。貼って社会に役立つ、災害級の酷暑に抗うわれらラベル業界ならではの措置として着目したが
▼「これを自治体の避難所の備品に加えたい」。メーカー担当者はこう話す。公民館に体育館と、臨時の救助拠点では避難者が満足に過ごすだけの空調設備が整わない場合が多い。足元の耐え難い酷暑を思うと、いつでも施工でき誰でも貼り剥がし自在な遮熱シートは大きな使命がありそう
▼災害は起こるもの、との前提でいかに最小化するかが減災の第一歩。地球に生きる以上、自然災害の理不尽はこの先もわれわれを襲い続ける。共助に自助、その手は誰を守り、誰とつなぎ、誰に差し伸べるのか。当業界の減災モデルとは。災いから身を避け、影響を減じる場面に粘着製品の果たすべき役割を探りたい。暑い夏の宿題が残る。
(2025年8月1日号掲載)





