米エイブリィデニソンはこのほど、再剥離・再貼付の性能を付与したエマルジョン型の粘着剤「R560」を開発。日本市場では、エイブリィ・デニソン・ジャパン・マテリアルズ㈱(東京都港区海岸、キョン・スー・チャン社長、☎03-5776-1771)が、新粘着剤を塗工したフィルム系粘着紙の販売・取り扱いを開始した。
再剥離・再貼付タイプの粘着剤は、パーソナルケア商品や加工食品のフラップラベルなどに採用される。同ラベルは一般的に、耐水性・耐アルコール性が求められることから、フィルム基材が大半。そのため、粘着剤も耐久性のある溶剤型が塗工される。一方で、環境保全の観点からVOCフリーに対するニーズも高まっており、再剥離・再貼付の品質を維持しつつも、溶剤型ではない粘着剤を求める声があった。
これを受けてエイブリィデニソンでは、再剥離・再貼付の機能を付与したエマルジョン型粘着剤を開発。今年から、韓国市場で販売され、ウエットティッシュやベビーケア用シートなどのフラップラベルとして実績を伸ばしている。
このような実績に基づき、日本市場でもR560を塗工したフィルム系粘着紙を発売。基材はPETや厚さのあるPP、合成紙などで、白色のみを取り扱う。
(2021年6月15日号掲載)