ウシオ電機と岩崎電気グループのアイグラフィックスはこのほど、ラベルを含む印刷用LED-UVステムの展開で協業を正式発表した。アイグラフィックスは今後、ウシオ電機の「UniJet」シリーズを、自社ブランド「e-cure」のLED-UVシステム「F」シリーズとして販売。印刷業界でCO2削減や作業環境の改善に効果のあるLED-UVの促進に努める。
ウシオ電機はこれまで、光源システムに関する開発・製造事業を手がけ、幅広い分野へ供給。ラベル印刷用は、空冷式でナローウェブタイプの「UniJet i Ⅱ slim」シリーズと「UniJet W」シリーズを展開する。また近年は、LEDならびにLDデバイス関連で事業買収を推進し、デバイスの技術力・知見も取り入れたことで、販売実績のさらなる拡大を果たしている。
一方、アイグラフィックスは印刷用UVシステムで実績を伸ばしており、高品質・省エネ・高効率のコンセプトでe-cureブランドを訴求。水冷式LED-UVシステムのFシリーズなどを販売する。
これまで競合の立場にあった光源メーカー2社は「ラベルを含む印刷市場でLED-UVシステムの普及を促進する」といった共通認識のもと協業体制を構築。ウシオ電機は「アイグラフィックスの販路とサービス体制を生かし、印刷業界でのさらなる拡販が可能となる。故障等のトラブル時も、高いアフターサービス力により迅速な対応が図れる」と説明する。
また、アイグラフィックスも「Fシリーズはこれまで、水冷式のみを展開してきたが、今回の協業により空冷式もラインアップできた。顧客に対する提案の幅が広がり、シェア拡大を狙える。ウシオ電機の技術力を生かした製品開発をはじめ、両社のシステムを組み合わせたソリューションが提案できる」と語る。なお両社は、来期300灯という販売目標を掲げており、ラベル業界でのLED-UV化促進に注力する。
問い合わせは、ウシオ電機第四営業部(TEL03-5657-1025)、アイグラフィックス印刷機器事業部(TEL03-3622-6125)まで。
〈写真〉印刷用LED-UVシステムの普及を目的に協業を発表したウシオ電機(写真右2人)とアイグラフィックス(左2人)。連携して販売体制の強化を図る
(2020年11月15日号掲載)