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ミヤコシ、デジタル印刷機「MHP30AXF」発売 同社初となる軟包装向けIJモデル

㈱ミヤコシ(千葉県習志野市津田沼、宮腰亨社長、☎047-493-3854)はこのほど、軟包装分野に向けた水性インクジェット(IJ)方式のデジタル印刷機「MJP30AXF」を発売。水性インクを生かした環境対応やデジタル印刷による多品種展開に有用であるとしている。同社初となる軟包装向けの生産機として関心を集めており、国内ではすでに初号機が稼働中。リリースに合わせて、オンライン説明会とデモンストレーションも実施された。

MJP30AXFは解像度1200×1200dpiで、白インクを搭載した5色機。対応基材幅は790ミリまで、基材厚は12〜100マイクロメートルとなっており、最大で毎分50メートルの印刷速度を備える。インラインのプライマー処理によって、紙をはじめPETやOPといったフィルム基材にも印刷適性を示す。
隠ぺい性を向上させるため白インクは2度刷りを行っているほか、安定した印刷品質を実現する機能も複数搭載。熱乾燥機構を新規設計しているほか、内蔵カメラで見当ズレを修正する「自動見当機能」、抜けやスジを抑える「自動ピン抜け補正機能」などを備える。さらに、オプションで検査装置も追加可能としている。
コンベンショナル機との使い分けとして、同機は3000〜4000メートルをブレークポイントと定め、水性インクの安全性を生かして食品分野などのパッケージ製造で採用を狙う。
また、6月30日、オンラインで同機の説明会が開催された。宮腰社長は「MJP30AXFは『drupa2020』で発表する計画だったが、昨今の事情を鑑みて当社初となるオンラインの発表会を実施するに至った。『IGAS2018』で参考出展し、2年の開発期間を経て全世界へ向けリリースした同機の最大の特徴は、水性インクを使用していること。ポスト・コロナ時代に印刷市場が目指す方向性を実現でき、環境負荷を軽減するだけではなく、多品種小ロット対応が可能となる。すでに初号機が国内で導入され稼働している」とコメント。フィルム基材にバリアブル印刷を施すライブデモンストレーションも披露され、プライマー処理や乾燥機構、IJヘッド、巻き取り装置などが解説された。
質疑応答では、ノンソルベント・ドライ両タイプのラミネーターに対応していると加工適性を説明。また、表刷りを検証中とし、将来的には広幅モデルも検討する余地があるとした。
同社は「MJP30AXFは当社として初めての軟包装向け生産機。生産性・品質・コストの面で優位性を持つ」と訴求し、当面の販売目標台数は年間で10台と定め、将来的には30台を目指すとしている。

 
〈写真〉水性インクジェット方式のデジタル印刷機「MJP30AXF」は環境対応に有用とし食品分野などのパッケージ製造で採用を見込む

 
 
(2020年8月1日号掲載)

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