セイコーエプソンは10月から、長野県諏訪郡富士見町の富士見事業所に「インクジェット イノベーションラボ富士見」を開設する。
同所は研究機関や企業と連携してインクジェット(IJ)技術の工業応用促進を目指すための施設。エプソンのIJヘッドを搭載した描画装置や吐出評価機をはじめ、電子デバイスの試作および評価を行う一連の機材を備え、IJ技術を用いた生産プロセスの革新や、IJに適合した新素材の開発などを行う。
同社は長期ビジョンの方針の一つとして「資産の最大活用と協業・オープンイノベーションによる成長加速」を標ぼう。ラボ開設を契機にコアデバイスを用いたIJプリントヘッドの外販ビジネスとオープンイノベーションの強化を目指していくという。
担当者は「印刷性能や環境性能、インクへの対応などに強みを持つIJプリントヘッドを軸として、同じ志を持つ方々と出会いの場を構築していきたい。独自の技術を生かし、持続可能な社会の実現に寄与する所存だ」と述べる。
(2019年9月1日号掲載)