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三起機械、IJ方式の試作機発表 エントリーモデル開発中

三起機械(株)(大阪府東大阪市高井田中、三木宏昭社長、TEL06-6787-0161)は2月15日から3日間、東京ビッグサイトで開催された「コンバーティングテクノロジー総合展2017」で、メムジェットエンジンを搭載した水性染料インクジェット(IJ)方式のデジタルプリンタを参考出品した。

同機はエントリーモデルという位置づけになっており、同社が展開する水性IJデジタル印刷機「SIJ-220」よりも安価で導入しやすい1台として訴求する。1ヘッド4色印刷で、水溶性インク用のメディアに対応。紙幅は240ミリ、印刷有効幅は220ミリ、印刷速度と解像度は2種類から選択でき、毎分9メートルでは1600×1600dpi、毎分18メートルの場合は1600×800dpiとなる。
定額のメンテナンス料やカウンターチャージはかからず、SIJ-220と同様、消耗品の交換時だけ費用が発生する料金体系を予定している。
同社は昨年のSIJ-220発売以来、後加工まで含めたデジタル印刷のソリューションを積極的に提案している。今回の展示会では、ラミネートやカス上げを1台でこなすカッティングプロッタも出展。また、伊Sei製レーザーを採用し、ラベルのハーフカット・全抜きに加え、ナンバリング加工にも対応するレーザーダイカットシステムを用意するなど、豊富な選択肢を提供する。
営業部の西本順哉氏は「SIJ-220は毎分80メートルの高速印刷が可能だが、お客さまによってはオーバースペックだという声が聞こえていた。そこで、専用RIPによる高い印刷再現性はそのままに、低価格帯に抑えたエントリーモデルを開発した。デジタルの導入を検討している方へ訴求していきたい。すでにデジタルを活用しているお客さまでも、より小回りのきく生産体制の構築に役立つ1台となる」と特徴を話す。
発売時期は未定、詳細な仕様はニーズをもとに調整し、随時開発を進めていくという。西本氏は「〝なんでもこなせるデジタルプリンタ〟というわけではなく、対応メディアや印刷速度によって、お客さまがどのように仕事の幅を広げられるのか、同機が担う役割を明確にしていかなければならない。デジタル印刷の可能性を感じてもらうために、運用の仕方も含めて提案していきたい」とコメントしている。
 
〈写真〉後加工機とともに展示されたメムジェットエンジン搭載機
 
(2017年3月1日号掲載)

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