印刷博物館(東京都文京区水道、TEL03-5840-2300)は現在、P&Pギャラリーで「見せ方の進化—仮想現実の世界まで」と題した特別展を開催中。
同展では、映像やコンピューターグラフィックスなどを利用した、商品やサービスを分かりやすく魅力的に見せる方法を紹介。見せ方の「これまで」と「いま」、「これから」に着目して、〝仮想現実〟の技術を使った展示品をそろえる。
「トッパンバーチャルシミュレーションサービス」は、自動車の色やパーツの変更などの3次元CGをスクリーン上に表示し、消費者の要望をリアルタイムで可視化する技術。また、箔の光沢や凹凸感などをデータとして残す「質感の記録と再現」は、素材が映ったスクリーンを傾けると、実物と同じ陰影や光沢を再現する。そのほか、ヘッドマウントディスプレーを用いた観光案内など、多様な見せ方の実例が披露される。
学芸員の本多真紀子氏は「バーチャルリアリティーを筆頭に、画像や映像のアウトプットの方法が大きな変化を見せている。これからの〝見せ方〟は、リアルさの追求と、映像をリアルタイムで操作できるなどのただ見るだけではない付加価値が求められるのでは」とコメントしている。
開場は午前10時から午後6時まで、入場無料。会期は6月5日(日)まで。
(2016年5月1日号掲載)