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HP、毎分80mのラベル向け生産機を開発 HP Indigo「8000」 drupa2016で初披露 フレキソ代替狙う

HP は3月29日、ラベル向けデジタル印刷機の最新機種として、HP Indigo「8000」=写真=を発表した。同機は毎分80mでのフルカラー印刷を実現する機種で、ラベルなどナローウェブ印刷の生産機として開発されたもの。フレキソ印刷機の代替にもなり得る機種として、5月31日(火)からドイツ・デュッセルドルフで開催される「drupa2016」で初披露される。

HP Indigo8000は、現行最新モデルの同「WS6800」2台をインライン化させることで、デジタル印刷の印刷速度をフレキソ機レベルまで上げ、毎分80mでのフルカラー印刷を実現した。これにより、小ロット多品種の限定的なラベル製造だけでなく、ラベル印刷会社のメーンジョブとなる中〜大ロットにも十分対応可能となる。同機が今後、市場に投入されることで、ラベル印刷のフルデジタル化が加速していくことが予測される。
同機は、パントンカラーの97%をカバーするエレクトロインクと、カラーマネージメントツールなどで、ブランドロゴの色の再現性についても万全な体制が取られている。また、リピートジョブの色管理や、大ロットジョブにおける最初と最後の色味合せについても、デジタルならではの特長を生かし、素早く簡単に操作できるようになっている。
同機は、粘着ラベル、紙器、フィルム基材に対応し、最大用紙幅は340ミリ。スクリーン印刷の白の隠性に迫る「プレミアムホワイト」を使用可能。印刷工程としては、インラインプライマー、コロナ処理、乾燥装置、印刷の後、バッファコントロールユニット、検査テーブルを通過したのち、再び印刷、仕上がりという工程を経る。
HP Indigo「WS6800」と同「20000」と同等の機能を持ち、それらの生産現場を補完する機種となる。
後加工については、インライン、オフラインの双方に対応。インラインでは、ABグラフィックの後加工機を接続し、印刷速度に追従する形で、高精度な各種後加工を行う。なお、オフラインでは、同機は毎分150mまでの加工が可能となっている。
同社は前回のdrupa2012で発表したHP Indigo 「10000」と同「20000」同「30000」を世界に300台設置。大手ブランドオーナーとのタイアップキャンペーンも数多く繰り広げており、今後も同様な展開で、同8000も加えて、より生産ボリュームのあるゾーンを狙っていく、としている。
 
(2016年4月1日号掲載)

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