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ハイ・アングル(2026年3月15日号掲載)

▼海上輸送の要衝、中東のホルムズ海峡が封鎖されエネルギー供給に国際的な緊張が高まる。石油は産業の血液。わが国も備蓄の放出を決定し〝輸血〟を開始する。過去に石油備蓄を放出した例の一つが東日本大震災だ。未曽有の震災から15年が経過した

▼震災発生の翌月に商印やスクリーンなど印刷団体の青年部組織と全国の若手印刷人有志が「PRINTNEXT Troops」を設立。1枚1000円のステッカーを自費作成し支援金を募る「ACT FOR JAPAN」を始動した。ラベル業界も関東3協組の青年部が行動。「復興支援シール」を作り募金を呼びかけたほか、多くの青年印刷人が支援物資を詰め東北の地へ車を駆った

▼決して見捨てないという人の温かさと、ともに前に進むという生きる希望。私たちはちっぽけな力かもしれないが、決して無力ではない。なにより今は支援金を集め続け、支援している人を支援し続けることだ――。同施策の真意を語った青年部長は、今や理事長に

▼流れる血液は情熱とばかりに気持ち一つで行動し、垣根を超え連帯した当時は多くの青年印刷人が居た。あれから15年、次代の担い手が少なくなる。印刷産業の未来を共創する催し「PRINTNEXT」も、2022年を最後に途絶えたままだ

▼エネルギー源を輸入に依存するわが国にとって、石油価格の上昇は国内製造業のコスト構造悪化に直結する。この先自然災害が発生した際、仲間に手を差し伸べ支援活動に従事する体力やリソースは維持できているか

▼「ここに集うのは、われわれの未来を誰に委ねることなく、自らの手で切り拓いていく強い意志を持つ、団体の枠を越えた仲間だ」。この理念のもと同Troopsは発足した。未来を一にする仲間がいる、何と素晴らしいことか。隣人でも隣国でも、繋いだ手を離すことなく、誰もが未来に希望を抱ける世界であることを願う。

(2026年3月15日号掲載)

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