大日精化工業は今春、印刷本紙への対応と実際の印刷機に近い風合いを再現する印刷サンプル制作に最適な本紙校正用の水性インクジェット(IJ)プルーファー「PROOFMASTER(プルーフマスター)LR」を発売。ロール・ツー・ロール対応のオプションを追加し、ラベル市場における高品質かつオンデマンド印刷のニーズ対応としても、PR展開する方針。
インキメーカーとして事業展開する同社は、印刷関連システムの販売も行っており、その一環として2011年、IJによる簡易校正システムの開発を計画。担当者は「当時のIJ校正は、専用メディアを使用するケースが多く、印刷機で色を合わせにくい上に、実際の印刷物と質感が異なるという課題があった。そこで、本紙メディアにも印字できるIJインクの開発を手がけつつ、プリンタメーカーとプルーフマスターを共同開発した」と説明する。
新開発のLRは、従来のプルーフマスターにおける印刷の再現性を継承し、CMYKに特色3色の計7色で高品質印刷を実現したほか、最大用紙幅770ミリ・最大印字幅730ミリに拡大。また、標準装備のロール・ツー・シートにカット機能を付加したタイプに加え、ロール・ツー・ロールの搬送システムをオプション追加。ロールラベルのオンデマンド印刷にも対応する。
独自開発の専用インクは水性顔料タイプでありながら、ほとんどの紙系メディアに対応。プリンタヘッド横に装着されたハロゲンヒーターにより、インク吐出直後に乾燥させる。新機種は、従来のIJPと比較してインクの使用量が少なく、トータルコストの削減に貢献する。
詳細はオフセットインキ事業部(TEL03-3662-0687)まで。
(2016年3月1日号掲載)